オリンピック

 オリンピックのテレビ中継で、自国の選手を応援するのは実に自然なことだ。ヨーロッパの衛星放送で見るとさらにおもしろい。

 

 ドイツ、フランス、スペイン、イギリスと各国の放送を同じ受信機で見られるものだから、チャンネルを次々に変える指が止まらない。日本でも、各国の放送がテレビで見られるようになると、もっとおもしろいだろうなあ。

 

 日本では、日本選手が活躍する競技を中心に放送する。そうでない競技は、あまり映像にならない。

 

 ヨーロッパでは、自転車競技もオリンピックの人気種目。高い山がなく、年間を通じて気温変化が少ないイギリスでは、趣味で自転車に乗る人も多い。

 

 いろいろな国の放送が同時に見られると、あまりなじみがない競技を見ることができるばかりでなく、各国の競技実況放送を聞き比べる楽しさもある。

 

 たとえば陸上競技のレースで、ドイツ人が一位、イギリス人が二位になったとすると、ドイツ語放送では、当然"ぶっちぎりで一位です!"とかいう風になるし、イギリスの放送局のものでは、"実に惜しい、あと一歩、あと一歩でした"となる。

 

 どうひいきめに見てもあと一歩ではなかったりする。そこが面白い。

 

 スポーツは、適度の興奮であれば、自国への愛情がわく素晴らしいものだ。

 

 イギリスでは、多分に興奮が行き過ぎるようである。