砦跡を保養所に、キャッスルコッホ

 カーディフの北に、かわいらしい小さなお城がある。

 

 Castellは"お城"、Cochは"赤"、キャッスルコッホは、"赤い城"という意味だ。城は、一般にも開放されていて、内部を見てまわることができる。

 

 城の窓枠などが、赤いペンキで塗られてるからかと思っていたけど、建材の赤い砂岩が名前の由来だそうだ。Cochはウェールズ語で赤。

 

 カーディフ城と同じく、富豪ビュート侯爵と、建築家ウィリアム・バージェスによって建てられた。したがって、内装はカーディフ城のものと似ている所も多い。

 

 元々は廃虚となっていた古城をビクトリアン・ゴシックという様式の城としてよみがえらせたもの。城はビュート侯爵の個人的な保養所として建てられたため、ゲストルームにあたるものがない。

 

 侯爵、侯爵婦人の寝室、ダイニングルーム(宴会場)、キッチン、地下倉庫などがある。寝室のベッドは、なるほど豪勢な作りではあるが、サイズは意外に小ぢんまりしている。

 

 キッチンには、当時の台所用品、食器などが展示されている。建物は、中庭をぐるりと囲むように建てられていて、窓からはカーディフの町、カーディフ城なども見渡す事ができる。

 

 ビュート侯爵は、ウェールズで豊かに産出する石炭産業などにより、その富を築き、カーディフ城やキャッスルコッホを建てたりした。つまり、このかわいらしいキャッスルコッホは、ウェールズの石炭産業と深い関わりがあるわけだ。

 

 その後、カーディフ市に寄贈され、今では市民の憩いの場となっている。

 

キャッスルコッホ Castell Coch:モーターウェイM4のジャンクション32で降りて、A470を北上してすぐ。

Taff'sWell駅から3/4マイル。